FXコラム

今年10月末買い翌年4月売りは果たして機能するか?

例年この時期になると多くの投資家が考えるのがハロウィンのシーズンに相場でポジションをつくり翌年の4月に売るというスキームです。

米国ではこの時期に相場でポジションをつくるのは株も為替もハロウィンエフェクトなどと呼ばれていますが、一昨年までは比較的このスキームがうまくワークしていたものの、昨年は12月に米国FOMCで利上げが行われたことから1~2月の相場の下落が激しく、株も為替もこの方針は完全に裏目に出ることとなってしまっています。特に為替、ドル円についてはこのエントリーを迂闊にするのはなかなか難しい状況となっています。

今年もハロウィンが近づきつつあり、このスキームを実施するかどうか迷うトレーダーが多くなりそうですが、とにかく今年に関しては米国の大統領選挙がハロウィンの直後に行われることと、その後年末12月15日にFOMCで利上げが見込まれる状況となっていることから、この10月末が果たして正しいエントリータイミングなのかどうかかなり迷う状況になっているといえます。

■1週間の差なので大統領選挙後にエントリーが確実な方法

国内で米国の株式をこの高値で購入しはじめるトレーダーも少ないとは思いますが、為替に関しては年末に向けた上昇を期待して買いたいと思っている方も多いことと思います。

現状では、トランプ候補が大統領就任という可能性はかなり低くはなっていますが、いくつかの支持率調査ではそれなりの支持が残存しており、6月の英国のEU離脱騒動におけるまさかの事態を考えれば、このタイミングにポジションをつくるよりも選挙結果がはっきりしてからエントリーすることのほうがかなり安全といえます。

万が一トランプ優勢となれば、まったくそれを織り込んでいない相場はかなり下押しすることになるでしょうから、そこが逆に大きな参入ポイントとなりそうで、いずれにしても8日以降の結果を見てからエントリーすればいいことになりそうです。

■12月15日前に一旦利益確定が安全策

大統領選挙の結果次第では株価も上昇する可能性が残されますが、12月のFOMCで利上げが実施されることになれば、株価は当然のことなながら大幅調整を免れず、債券に資金が回れば利回りも下がることからドルは下落傾向に向かう可能性が高く、ドル円も昨年同様大幅下落のリスクをかかえることになりますから、利益がでているものはこのFOMC前にリカクしておくことが非常に重要になりそうです。

となると大統領選挙後にポジションをつくっても12月15日前には反対売買をして終了させることになりますので、かなり短いスイングトレードとなることを意識しておく必要があります。

■米国の新政権で政策が動き出すのは来年1月末以降

米国の新たな政権はどこまで事前の公約が履行されることになるのかははっきりしませんが、トランプでもヒラリーでも大きな財政支出を見込んでいる状況ですから、ドルは来年上昇する可能性もでてきています。

その一方で経済への影響を考慮して強力なドル高けん制が登場することも考えられ、新たな政権がはじまってみないと相場がどのような動きになるのかはよくわからない部分も多くなっています。

またクリントン政権が地すべり的な勝利を収めた場合には、過去のアノマリーから選挙直後から株価が下落することもあるようで、そもそも選挙後すぐに買い場が来ない可能性も考慮しておく必要があります。

ということで、全体として10月末買いの来年4月売りという世界は今年に関してはすんなり収まらないことになりそうで、もう一拍置いてしっかり様子を見てからスタートするかどうかを判断されることをお勧めします。プロの運用者もこのあたりはかなり迷っているようですので、とにかく慎重に対応することがもっとも大切です。思い込みと断定だけでポジションを持たないことはだけは注意していかなくてはなりません。

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