FXコラム

ゴールドマンサックスが日本の1990年以降の総合経済対策とその結果について まとめたレポートを公表

2016/08/11

最近ゴールドマンサックスが日本の1990年以降の総合経済対策とその結果についてまとめたレポートを公表してちょっとした話題になっています。

ここのところFRB前議長のバーナンキまで担ぎ出してヘリマネの実施に躍起になった安倍内閣ですが、結果は規模こそ28.1兆円ではあるものの真水の金額は6兆円程度の複数年利用で、海外のファンド勢が大きく期待したものとはまったくかけ離れた内容が開示され、案の定株も為替も大きく売り込まれることになってしまいました。

まあ、経済に詳しくない人間が見ても、リニア新幹線が早めに開業したからと言って人口減少が顕著な高齢化社会の日本で名古屋まで40分でいけるようになったからといって日帰りで味噌煮込みうどんを食べに行くような輩が増えるとは到底思えないような内容なわけですが、こうした公共事業主体の名ばかりの経済対策がほとんど意味のないものであることをゴールドマンサックスがタイムリーにまとめたというわけです。

■90年から25回実施実施した経済対策は惨憺たる結果に

このゴールドマンのレポートによりますと、日本は1990年から25回ほどの経済対策を打ち出しており、先進国の中ではもっともこうした対策に積極的な国といえるようですが、その結果は散々で規模にもよるのでしょうが実にそのうちの18回は閣議で了承されてから1ヶ月以内に株や為替の上げを消す結果に終わっており、経済的にはほとんど何の役にもたっていないということがわかります。

これまでのこうした経済対策のほとんどは公共事業で地方に資金がバラかまれることになりましたが確かにインフラは整備されてもそこから先が続かず景気を一時的に刺激し、疲弊する地方の荒廃を遅らせる機能は果たすのかも知れませんが、基本的に金融市場で株や為替に具体的な効果を発揮するものでないことだけはどうやら確かなようです。

■今回も2日あわせて株、為替ともに売り浴びせ

29日のETFだけの日銀政策決定会合の結果で意外に大きく売り込まれることはなかったと思ったのもつかの間で、ファンド勢は2日の経済対策に内容がないことを確認して大きく売り浴びせを行うことになり、為替はまたしても100円台に沈みこむこととなっています。

今回に関しては賞味期限1ヶ月どころか最初から評価されないというかなり厳しい結果が示現しており、ヘリマネなどを見せ筋にして内容のない対策を発表したことにかなりの市場の失望感を買うことになったのは間違いないようです。

■ここから先は戻り売りをさぐる時間帯に

8月は時期的に夏休みに突入していることから日本株や為替が大きく売り込まれるのは8月も最後になってから本格化することが予想され、それまでにいかにして戻った相場を高値で戻り売りできるかに力を入れる時期がやってきているようです。

例年9月以降は米国の株価も大きく下落するのがアノマリーになっていますので、何かをきっかけにして相場が戻すことがあればしっかり戻りうりをすることが秋に向けて大きな利益を確保できることになりそうです。

9月の日銀政策決定会合では黒田総裁が金融緩和の枠組みを見直すといった発言をしていますが、実際にはどのような政策変更を行ったとしても画期的な金融緩和を維持促進させることは不可能というのが大方の市場の見方であり、こちらも秋口に向けての売り材料になる可能性がでてきています。

アベノミクスというきわめてその内容の明確ではない言葉だけが独り歩きしたこの3年間でしたが、いよいよこれも終焉となるのは間違いないようで、実際に経済にはなんの効果も現れないタイミングがいよいよ近づいてきているようです。

よく理解していないのは安倍総理ご本人という状況が既に市場でも確認されはじめているなかなか厳しい局面にさしかかろうとしているようです。

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