FXコラム

スーパーサーズディ

2016/08/11

英国では四半期インフレ報告、MPC議事録の公表、ならびにBOE政策金利発表がなんと日本時間21時にいっぺんに発表されることから、スーパーサーズディなどと呼ばれるようになています。

前回7月14日には利下げが断行されるものと市場は期待しましたが、MPCは温存することとなり、今回こそは利下げに対する期待が高まっています。

6月24日のBREXIT決定以降、カーニーBOE総裁はいち早くこの夏に利下げを行う旨を発表していますがもともとこの総裁は利上げについても仄めかしならが、結局一回も行っていないなかなかの嘘つきですから、今回の会合でも本当に利上げが行われるかどうかはまだよくわからないといった状況です。

■経済指標だけは確実に悪くなっている英国

BREXITが正式決定して以来、ポンドはあらゆる主要通貨に対して急激に売られることとなったことから英国株はこれを好感して大きく値上がりするようになっており、その株価指数は6月24日を上回るレベルにまで上昇しています。

こうしたことから英国経済はそれほど心配したものではないのではないかといった声も聞かれるようになっていますが、現実には7月以降発表される経済指標はじわじわと悪化の一途をたどっており、今回のMPCでも利下げだけでなく債券の買い入れなどの追加措置も行われることになるのではないかといった憶測も飛び交い始めています。

■BREXITは長期戦

その一方で、BREXIT自体はまだこれから2年以上の時間をかけて行うかなりの長期戦となることから利下げも一気に進めてしまうと手立てを失うことになりかねないため、さらに温存する可能性もないわけはなく、4日のBOEの判断が注目されます。

現状では一定の折込はされていますが、逆にまさかの見送りとなった場合には相応の買戻しがでることからドル円などもポンド円の上昇に影響を受ける可能性があり、注意が必要になります。

これまではポンド円の動きはそれほどドル円には大きく影響しなかったものですが、BREXIT騒動で6月24日の東京タイムにポンド円が大きく売られたあたりからポンド円とドル円の動きは非常にシンクロすうようになっており、特にその動向を注視することが重要になります。

■すでにポンド安だけで利下げに匹敵する効果も

ポンドはとにかくBREXITを受けて大きく売られることとなりましたので、経済上では利下げをしなくてもそれに匹敵する効果を既に示現させているという指摘もでてきています。

そのためBOEはできるだけ有効な手段となる利下げを温存して秋口へとつなげていく可能性も確かに考えられる状況にあるのです。

カーニー総裁がいち早く利下げを示唆したことで一定の利下げに関する口先介入効果が出たことだけは間違いなく、今回利下げが行われても0.25%にとどまることからもう一回分の利下げの可能性は維持できることになります。

実態経済としてはBREXITがプラスに働いているものはほとんどありませんが、ここからどれだけ経済にダメージがでるのかについてはまだまだ未知数の部分も多く、これからの政策決定についても大きな注目が集まることとなりそうです。

新首相は年末までEU離脱を宣言しないとしていますから、実際にBREXITを通じてネガティブな状況が展開することになるのはむしろ2017年になる可能性が高く、こうしたことも4日の利下げをさらに遅らせる可能性を否定できないものにしています。

既に為替相場は夏休みによる閑散状態になっていますので、大きな動きが示現することになるのかどうかも注目されますが、ポンドは主要通貨の中でもとくに注目度の高い通貨となってきていますので、一定の動きがでることは想定しておきたいところです。

またカーニー総裁は想定外の内容を発表することでも知られていますので、市場の予想と反対方向に動いた場合についてもあらかじめ考えておくことが必要になります。

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