FXコラム

21日早朝のオセアニアタイムからストップ を巻き込んで大きく買いあがったドル円

2016/08/11

21日早朝のオセアニアタイムからストップを巻き込んで大きく買いあがったドル円は仲値過ぎには108.490円まで上昇し、29日の日銀政策決定会合までこのままの上昇を維持するのかと思わせる動きになりました。

しかしさすがに20兆円だけのキーワードではそこから買いあがる力もなく、夕方になって106円80銭あたりまで下落したときになぜかBBCが6月収録し日銀黒田総裁のヘリマネは無理であるといういつもの発言をタイムリーに流したことから相場一気に暴落をはじめ、結局105.400円レベルまで下落することとなってしまいました。

その後2時間ほどしてからBBCが内容は6月に収録したものと公表したことからほぼ半値戻し程度まではショートカバーが進みましたが、その後のNY市場で株価が反落したことから105円台へと沈み込み22日の東京タイムでももうひとつ方向感のない動きに終始しています。

■多くの市場参加者が巻き込まれて痛んだ相場

ドル円は国内の個人投資家の8割以上が売買をしている主要通貨であり、しかも6月24日の高値である105.84円を抜け明確に107円台に入ったことから、さらに29日の日銀政策決定会合前までは上伸すると思っていたトレーダーがほとんどであったものと思われます。

それだけに簡単にBBCの過去の報道内容で簡単に106円台を下抜けたのはかなりの投資家にストップロスをつけさせることとなり、106円台に戻してもその先が一体どうなるのか判断のつかない状況を作り出しているものと思われます。

週明けには利上げはないとは言えFOMCも控えていますし、日銀の政策決定会合でヘリマネに対する駄目だし発言があればまたしても大幅な相場下落の可能性が高まることになるため、とにかく様子を見ようとする個人投資家が増加中であることは容易に想像できるところです。

■闇雲に買い上げた米系ファンドも痛んだはず

今年前半まともな儲けにありつけなかった米系ファンド勢はアベノミクスの再来とばかり株もドル円も大きく買い上げる形人ありましたが足元の状況では20兆円も蓋を開いてみるまではどうなるか判りませんし、黒田総裁が正面切ってまた正論を振り回して失望売りが加速する可能性も高く、うかつに相場についていかれなくなったというのが正直な気分ではないでしょうか。

■異常な上昇を続けた米国株式相場も危険な状況

BREXIT騒動以降、マイナス金利を反映して投資するものがなくなりもっとも安全性の高い米国の株式市場に資金は驚くほど集まるようになっており、ここ4ヶ月程度投資から撤退していたファンド勢も多くのニューマネーを米株に投入していることが見受けられます。

そのためS6Pは高値を更新中であり、このまま株価が値上がりすれば米国の利上げ観測が早まる可能性も出てき始めています。

ここからは夏の後半に向けて下落の局面についてもよく考えておく必要がではじめています。

まずは29日の日銀政策決定会合後の動きに注意が必要になりますし、8月2日に閣議決定で総合経済対策の金額等の大枠が発表されるようですからここでも市場の期待から後退するような内容がでれば売り込まれるリスクを考える必要がでてきます。

ということで、7月末から8月にかけては高値は売りでもち、下落を狙うというのも一つの戦略としてその実行時期が近づいてきているといえそうです。

特に海外の投機筋が考えるヘリマネの形と日本の政策当局が打ち出してくるものの間に結構大きな隔たりがでそうな気配が高まっており、それなりの失望売りが出る可能性が十分にあることと、そもそも海外投機筋もこの2ヶ月が勝負と見ていることから成果がなければ逆に高値から売り浴びせをかけてくることも想定しておく必要がでてきているのです。

なかなか難しい時期にさしかかってきているともいえますが、ここからどんどん上昇する相場は一旦はおしまいになると見ておくほうが無難な展開が見え始めています。

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