FXコラム

為替市場ではヘリコプターマネーの導入に対する 期待

2016/08/11

為替市場ではヘリコプターマネーの導入に対する期待が高まっており、株も為替も比較的堅調な推移をして月末の日銀政策決定会合や総合経済対策の発表を待つような動きになってきています。

しかし、それよりももっと気になるのが米国株価の続伸状態で、これが一体いつまで継続するのかは為替相場に大きな影響を与えそうな状況になってきています。

■S&Pは昨年の最高値2134を上抜け

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S&P500は昨年の2134を上抜けすでに2168まで上伸しています。米国株式の場合にはトレンドにあわせて順張りで買い上げる向きも多く、ここからさらにバブル状態で相場が走る可能性もでてきています。

しかし過去200年近い米国の株式市場の歴史からいいますと9月10月というのはほとんど株価が下落する時期にあたっており、ここから年末まで一気に株価が駆け上がるとは考えにくい状況でもあります。

株が下落すれば当然のことながら日経平均やドル円にもマイナスの影響が出ることは必至であり、もって8月、早ければ7月一杯となるとやはりここからの時間帯は戻り売りを意識しておくことが必要になりそうです。

直近の状況ではまだ米国の株価が下落する兆候は全く見られていませんが、ここからはかなり慎重に売買すべき時間帯に差し掛かっているといえます。

もともと8月はヘッジファンドなどもほとんどがお休みで開店休業の状態ですから、株価は大きく動きにくく、逆に流動性のない中で一気に下げる可能性は非常に高くなります。

■利上げの時期が前倒しになる可能性も

さらに株価の上昇で最も気になるのが米国の利上げ時期です。6月のBREXITの影響を受けて足元では12月までほとんど利上げの可能性はないと見られていますが、米国の商業施設から始まった不動産バブルはかなり深刻な状況になってきており、価格の上昇は既にリーマンショック前を超えている状態となっています。

したがってFRBとしてはできるだけ速やかに利上げをしてバブルの沈静化に勤めたいはずで、本当に12月まで利上げなしで行くのかどうかが注目されるところとなってきています。

実際に直近の米国の経済指標も好調であることから、利上げが早まるのではないかとの憶測も飛び交い始めており、ドル建ての金価格は下落に転じています。

既に7月の利上げはないことで市場は織込んでいますが、9月以降がどういう形になるかによっては為替にもかなりの影響がでることが予想されます。

また米国のエコノミストの半分が12月に利上げが行われると分析しており、利上げ時期は株価の上昇とともに前倒しの確率が高まりつつあります。ここからの状況次第では9月もまだ可能性は残されているといえるのです。

■利上げで株安→円高が示現か

当然のことながら米国の利上げが行われますと企業の収益は減少することとなることから株価が下落するのは間違いなく、株価下落はドル円の下落につながることから円高を招きやすくなります。

したがって、ここから株価が好調を維持しても利上げが近づきドル円は下落、また夏にS&Pが一息ついてしまってもやはりドル円は下落と、いずれにしても下値を意識していく必要がでてくることになります。

■リーマンショックから9月で丸8年

米国の株式市場はほぼ7年から10年程度で必ず大きな暴落を経験するのが基本であり、既に今年の9月15日でリーマンショックから丸8年が経過しようとしています。

過去のアノマリーから言えばここからはいつ相場が暴落しても不思議ではない状況であり、相当慎重に取引をしていくことが重要になります。

為替も株も上昇は比較的予想しやすいものになりますが、暴落だけはとにかくストップロスをしっかり入れておく以外には防御策はありませんから、危ないと思われる時期はあえて、戻り売り中心にポジションをもってあえてロングを持たないといった工夫をする ことも必要になりそうです。

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