FXコラム

14日発表されたBOEのMPC、政策金利発表

2016/08/11

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Photo Reuters.com

14日発表されたBOEのMPC、政策金利発表では、事前に6月30日、カーニー総裁がこの夏利下げを示唆していたことから市場は0.25%程度の利下げを完全に織り込んでいましたが、またしてもあっさり裏切られ現状維持となったことからポンドは大幅に買い戻されることとなりました。

この意外な展開のおかげでドル円も大きく値を上げることとなり他の通貨にも大きな影響がでています。

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まあここ2年ほどのカーニー総裁の度重なる利上げ発言でもまったく上げないという虚言壁の常習犯的に状況から考えれば、彼の発言は額面どおり受け取ってはならないことだけはすぐに理解できますが、結果論からいいますと口先利下げ発言をしたことで既に政策金利の利下げ効果が発揮されていることことになっているのです。

実際問題としてポンドの実効レートが4%下落すれば政策金利を1%下げたのと同じ効果が発揮されるわけですから、既に市場では利下げ効果を同じぐらいポンドは下落してしまっている状態であり、ここで0.25%程度下げなくてもそれ以上の効果を発揮することになるというわけです。

■今後のBREXITのさらなる動きに合わせて政策温存か

結局のところ0.5%の政策金利は下げても2回どまりで、あとはマイナス金利にするしかありませんから、足元では政策手段を温存させたというのが実際の考え方なのでしょう。

MPCでも利下げに賛成したのはたったひとりというこことで事前の状況とは全く異なる結果となっていることがよくわかります。

またBREXITで本格的にネガティブな影響が示現するのはまだまだこれからですから、まさかのときに備えて政策手段を温存しているようにも見えてきます。

このあたりもカーニー流のしたたかさが見え隠れする状況です。

■イギリスはまだそれほど大きな影響を受けていない?

今回BOEが利下げを断行しなかったことはもう一つの見方として、6月24日EU離脱が決定した当初パニック的に売りが加速した相場ではありましたが、FT100 はそれ以前より上昇する結果となり、想像以上にネガティブな影響がでていないということを示唆しているようにも思われます。

とくにキャメロンの後任の首相が簡単に決定したことや、離脱の宣言は年末まで引き伸ばすといった情報がでたことも比較的落ち着いた状況を継続させることとなっており、当初に危惧したほど市場は悲観的にはなっていないともいえそうです。

■公表された議事録から考えると8月4日にはなんらかの緩和発表か

MPCは8月4日にも開催されることになりますがさすがにこのタイミングにはなんらかの緩和措置の発表がありそうな気配となってきています。

とかくサプライズだけで市場をうごかそうとする中央銀行総裁が多い中にあってはカーニー総裁のような狼少年的発言で市場を動かしてしまうというのもなかなかのやり方であると感心させられますが、やはり英国という国は我々考えている以上に複雑で、かつしたたかな国であることがわかります。

■東京タイムに動くポンドの動きが実に不可解

ポンド円は通常東京タイムにはほとんど流動性がない通貨ペアだったのですが、足元の相場では東京タイムに異常に動き回るようになってきています。とくに下げるともとに戻ることも多く、非常に相場をかく乱する存在になりつつあります。

外人勢が東京タイムで仕掛け的な取引をしているのかよくわかりませんが、これまでのポンドの動きと明らかに異なる部分が明確になっているのが気になるところです。

一旦は落ち着いてきているものの、それでもポンドがドル円に与えている影響も依然大きく、目が離せない存在になっていることは間違いありません。

8月初旬に向けてまたしても下落する可能性をふくめてポンドの動きに注視しながら他の通貨の売買を慎重に行っていきたいところです。

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