FXコラム

週明けの東京タイムからいきなりドル円が ショートカバー

2016/08/11

週明けの東京タイムからいきなりドル円がショートカバーしはじめ、その動きはNYタイムまで一方的に進んで103円を回復するレベルまで戻すこととなりました。

確かに下げすぎの相場ですから一定のショートカバーがでても不思議ではありません。

10兆円を超える財政出動を打ち出した安倍政権に市場の期待が高まった形ですが果たしてこのまま上昇過程に乗ることができるのでしょうか?

■株は26週MAを超えない限り転換しない

6月のBREXIT騒動以来世界的に見てももっとも売り込まれた日本株ですから1万6000円台に近いところまで戻しても決しておかしくはない状況ですが、テクニカルチャート的にみますと1万6444円レベルを週の終わり値でしっかり回復し超えていかない限りは下落トレンドが転換したとは言えず単なるいい戻り売りの場を提供するだけになる可能性が高くなります。

ドル円も株につられて上昇していますがこちらも6月24日につけた106.84円を明確に超えてこないことにはトレンドが転換したとは言えず、比較的幅広いレンジが形成されたにすぎない状況といえます。

■バーナンキの来日が一時的支援材料に

今週、前FRB議長のバーナンキが来日し黒田日銀総裁や安倍首相と会談を行っているようで、こうした情報も株を支えるものとなっていることがうかがえます。

もちろん金融緩和だけではなく財政出動があるほうが経済の建て直しにはプラスに働くことは間違いありませんが、90年代から国内では何度となく大型の財政出動が登場したものの、デフレも回復できていませんし、景気もちっともよくなっていないのが実情です。

むしろこの財政出動を支えてきた日銀の金融抑圧による財政ファイナンスに限界がでてきていることのほうが大きな問題になりつつあります。

実はヘリコプターマネーの原資を作り出す作業は既に日銀により行われている部分もあり、すばらしく画期的な政策とはいえない部分のほうが大きいのです。

■29日の日銀政策決定契合が再度無風の可能性も

政権が大型の財政出動をしようとする以上先だしの形で日銀が今月29日の政策決定会合で何か出してくる可能性はかなり低いのでははいかと考えられます。

今月はまたしてもその前に米国のFOMCが開催されますが、米国が利上げする前に政策を出してしまうことについてもリスクが残り、今回もまさかのゼロ回答という可能性は否定できない状況です。

イベントドリブンのファンドに売り込まれれば夏場の相場は大きく下落する可能性もあるというわけです。逆に飛び込み台は高いほうが大きく下落するとも言え、ここからの相場の動きはなかなか微妙な状況です。

■参議院選挙の後は毎回材料出尽くしで株価下落がアノマリー

参院選での与党の勝利のおかげで株価が大きく戻したわけではないように見えますが毎回夏の参議院選挙後は材料出尽くしで相場が下落するのがアノマリーとなっていることも事実で、大型財政出動のネタだけでここからどんどん買いあがる相場には見えないのが実情です。

むしろ8月に向けて大きく下げる方向もまだ視野に入れて売買をする必要があります。

■2017年末のドル円相場を83円と予想したバークレイズ

英国のバークレイズが2017年末のドル円の相場レベルを83円と予想して市場の話題となっています。

やはり99円が底値ではなくここからさらに下落の可能性があることを市場が織り込みはじめていることがわかります。

一気に下落するという相場ではないものの100円から105円のレンジ相場を継続してどこかで下抜けしていくことも意識しておくべき相場状況といえます。

あまり強気に出て買いあがるとまた反落になる危険があることだけはかなりしっかり認識しておきたいところです。

できれば上げたところはしっかり戻り売りをして下げなくなったらまた上げを待つという繰り返しでまさかのときの下落に巻き込まれないようなポジションの取り方をするのも重要になりそうです。

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