FXコラム

8日に発表された6月の米国雇用統計

2016/08/11

8日に発表された6月の米国雇用統計は、非農業部門雇用者数が28万7000人増加し、昨年10月以来の大幅増となりました。

製造業が全体を押し上げ、伸びは市場予想の17万5000人増を大きく上回ることとなりました。

一方、賃金の伸びは低いことから利上げは前倒しにならないであろうとの観測が強まり、結局ドル円は一時的に101円台に上昇したものの、その後100円割れまで下落するといった荒っぽい展開に終始しています。

先月異常に低い数値となった5月分はさらに悪化し3万8000人から1万1000人増まで悪化したことも嫌気されたものと見られます。

発表直後ドル円は1401.35円レベルまでは上昇したもののその後ずるずる売られる展開となり、一旦100円割れまで突っ込む有様で、やはり買いに強さが感じられない動きとなりました。

しかし雇用統計にはよくある動きですが、その後100.90円に迫るところまで再度買いあがり、結局100.40円台で週末を迎える形になっています。

上にも下にも大きく動いたわけではありませんからやられた方も少なかったとは思いますが、これだけの数字がでても既に上伸する力がないところに、今の相場の現況が垣間見られた気がします。

■東京時間に妙に動くようになった為替相場

7月第二週の雑感を多少書いておきますとここのところ東京タイムにやたらと相場が動き出すことが多く、とくにポンド円など通常はほとんど動かないような通貨ペアからはじまって円高に動きやすくなるというこれまでとは異なる動きがでてきています。

なにか投機筋の仕掛けがではじめているのかもしれませんが、この7月は十分に注意して売買していく必要がありそうな相場の動きとなっていることは確かです。

今回の雇用統計後の動きでもわかりましたが市場は米国の利上げが簡単に再開するとは思っておらず、NFPの数字が多少改善したぐらいではドル円を買上げなくなりつつあります。

むしろ6月24日に大幅下落しながらも100円以下ではほどんどのプレーやーが売りも買いもできなかったレベルを明確にためしに行くことが予想され、参議院選挙も終了した週明けに下押しのタイミングが再来する可能性にかなり注意が必要になってきています。

■市場のBREXIT以降のテーマから米国利上げは後退

市場はBRXIT以降の新たなテーマを探しつつありますが、米国の利上げ観測はかなり後退しつつあり、少なくとも7月、9月はほとんど可能性がなくなってきていることから多少に経済指標の好転だけではドル円は買われなくなりつつあることがわかります。

ただし、今週前FRB議長のバーナンキが来日し、黒田日銀総裁や安倍首相と会談することが伝わっており、月末の日銀の政策決定会合で何か新たな緩和措置がでることを期待する向きもではじめていることから一方的にドル円が売られることもなさそうで、その動きを想定するのがかなり難しくなっていることもまた事実です。

■ポンド円の激しい動きに要注意

7月第二週の為替相場はポンドの動きに周辺通貨が翻弄されることとなりました。

とくにドル円は確実にポンド円の大幅下落についていかさされる動きとなり、これまでにはない相場展開が週明けも引き続き続きそうです。

今までポンド円が意識されることはほとんど無かっただけにドル円を売買する際にはポンド円のチャートの動きも気にする必要がでてきています。

特にポンド円は東京タイムの中だけでも平気で3円や4円下落してもとに戻るというかなり激しい動きを平然と示現させていますので、これにドル円が引きずられるとかなり大きな動きになってしまいます。

市場は短期の投機筋とアルゴリズムが売買をくりかえしているだけで大口の投資家は登場しておらず、東京タイムでさえ値が飛びやすい特別な状況になっています。

6月24日以前とはあきらかに動きが異なり始めていますので、単純にレベル感だけで売買をしたりしないよう慎重な取引を心がけていきたいところです。

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