FXコラム

UKの国民投票はまさかのEU離脱

2016/08/10

皆様ご存知のようにUKの国民投票はまさかのEU離脱となって決着することとなりました。

しかし投票が始まってからの欧州時間帯はすっかり離脱回避のセンチメントが市場に漂っており、24日朝の6時までは完全にポンドロング派が勝ち組であったことは間違いありません。

しかし事態が大きく変化してのは開票がはじまってからで何度か入れ替わりがあったものの、半は一貫して離脱票有利となったことから12時前にとうとう相場は大爆発を起こし、結果が発表される前にドル円は100円割れ、ポンド円は134円台という事前の最悪予想をそのまま示現する数値内容となってしまいました。

前半のセンチメントはYouGovによる調査結果の早朝の公表などが余分にけが人を増やす結果となってしまったことは間違いありません。

■プロの世界でもけが人続出か

どうも怪我をしたのはアマチュアのトレーダーだけではなく、プロのファンド勢もいっぱい食わされてかなり損失を抱え込んだ模様です。

結果的に言えば買いも売りも等しく損をして、この投票のディールで儲かった人はほとんどいない相場となってしまいました。

相場は一旦落ち着きを取り戻してはいますが、それなりの疲労感を隠せない状況で、一定の時間が経過するまでは本質的に元にはもどらなそうな気配となってきています。

ひとつ教訓として言えるのは他国のことですからそもそもよく判らないわけで、その中にあって世論調査など信憑性があるのかないのかわからないものを信用すること自体が大きなリスクとなることを今回まざまざと見せつけられることになってしまいました。

信じるものは救われぬといったことわざが定着しそうな気配ですが、東京市場で暴騰と暴落が1日にいっぺんにやってきたことは恐らくFX史上で歴史に残る動きとなったのではないでしょうか。

今回の大惨事はとにかく個人もプロも一緒に巻き込まれたようで、勝者がほとんど不在なのも大きな特徴となっています。

ポンドやユーロなどの通貨でここまで大きな動きが東京市場に出てしまったのもはじめてとなりました。

■財務省は介入しないつもり?

一旦99円まで割り込むほどオーバーシュート気味に下落したドル円ですが、その後慌てたような100円台を回復し、さらにその後は介入を警戒するかのように103円台までするする戻しています。

オプションの行使などで反対売買がかなり出た可能性もありますが、その後の浅生大臣の記者会見ではこの程度の瞬間的な下落では介入ができないこと暗に示唆するようなわけのわからない発言が飛び出しており、どうやら日銀による介入は実施されない模様です。

ただし、妙にドル円は戻していますから準公的資金が隠密に動いていた可能性もでてきています。

海の向こうではキャメロン首相が早々と辞任することとなったようでUKも当分政治的にごたつきそうな気配です。

日銀以上にBOEが介入するのかどうかが注目されましたが、こちらもこの調子ではいきなり週明けに介入ということにはならない状況のようです。

■遠のいたFRBの7月利上げ

今回の大騒動のおかげで米国FRBの利上げも7月は完全に後退した感があります。

こうなると次なる市場のテーマが気になるところですが、今回のUKの問題は一旦織り込んだように見えて、まだ市場は完全に消化していない可能性が高く、週明けのゆり戻しも含めて慎重に市場に再参入することが求められます。

できることならば週の中盤以降まで市場の動きをしっかりチェックして、本当に落ち着きがでたところから売買をはじめたいところです。

特にFRBの利上げがさらに後ずれすることになれば明確な市場テーマはかなり失われることになります。国内では参議院選挙がありますがこれが大きな目玉になるとは到底思えず、市場がどのように動き始めるのかを見極めたところから参入したいところです。

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