FXコラム

16日は午前3時にFOMCの政策決定

2016/08/10

16日は午前3時にFOMCの政策決定とその後のイエレン議長の記者会見が注目となりましたが、利上げは見送りで、若干のドル売りは見られたものの、予想通りということで大きくドル円が下げることは回避してお昼の日銀の政策決定会合を待つ形となりました。

しかし東証の前場から株が大きく売られる形となり、それにつられる動きでドル円も日銀の政策決定の発表を待たずに115.500円を割り込みはじめ、基本的に現行政策維持がでてからはあっという間に104円台を通り越して103円台にまで下落するスピード感の展開となりました。

大方の市場関係者はUKのEU離脱をかけた投票を前に緩和政策がでることはないと織り込んでいたはずだったのに、いきなりリスクオフからまたしても大きく売られる展開となってしまいました。

相場の動きから察するところイベントドリブンのファンドが内容にかかわらず売り浴びせてきて市場参加者が少ない中で必要以上に値を崩す展開になった印象があります。

しかし冷静な見方をすれば昨年の12月以降何を緩和措置で出してきても、見送りをしても一貫してドル円と日経平均は日銀の政策決定会合を転換点として売られる形が継続しており、すでに中央銀行として金融政策で市場をコントロールする能力を失いはじめている感がぬぐえなくなりつつあります。

■ブルームバーグの観測記事がなくても2円以上売り込まれる始末

前回4月末の政策決定会合はブルームバーグによる不可思議な観測記事のおかげで市場は勝手に買い上げて、日銀からはゼロ回答であったため、勝手に失望して連休を絡めながら大幅に売りを加速させるという非常に不幸な動きになったわけですが、今回はほとんど市場が期待したいなかったにもかかわらず政策決定が出る前から売られはじめて黒田総裁の会見にあわせるようにイベントドリブンのファンドやアルゴリズムに思い切り売り込まれた相場展開となってしまったわけです。

1月末のマイナス金利の発表時だけは3日ほど上昇した相場ですが、どうも日銀が政策決定会合を行うと材料出つくしから売り込まれる相場が定常化しつつあるようで、これでは追加緩和を出してきても仕舞いには売りの結果になるのでかとさえ危惧したくなる相場状況となってしまっています。

■サプライズ主体の措置に問題あり

黒田日銀総裁は常に市場への効果を狙うあまりサプライズになるような緩和を続けてきましたが、すでに目新しい政策があるわけもない中で、こうした市場との対話のない政策発動がそろそろ限界を迎えているのではないかといイメージも強くよぎり始めています。

消費増税も延期になっているわけですから6月ほぼなにもないということを事前にうまく相場とコミュニケーションできればこのような売り込まれ相場に陥ることはないと思われ、やり方に相当な問題があることを感じさせられます。

同様の閉塞感はECBのドラギ総裁のやり方にも垣間見られる部分がありますが、このままでは中央銀行バブルの崩壊が近くなっているとも思われ、市場との対話方法により改善が求められるところです。

■105円50銭を明確に抜けたドル円は間違いなく100円方向へ

16日の午後4時ぐらいまでの中ですでにドル円は103円54銭レベルまで下落していますから来週23日のUKの国民投票で、離脱が優位になった場合には、100円方向に動き、それを下抜ける
可能性がかなり高まったといえます。

オーバーシュート気味に動けば100円を切ることさえ不思議ではないレベルになってきているというわけです。

特にここからは市場参加者がかなり減ることが予想されるため流動性が低下することも考えられますので買い戻しがかなりきつくなる可能性もありますが、ドル円相場は明確に下方向を目指すことになってしまったことだけはしっかり認識しておきたいところです。

-FXコラム