FXコラム

英国のEU離脱をかけた国民投票

2016/08/10

英国のEU離脱をかけた国民投票まであと1週間あまりということになりました。

今回はこの投票にともなってFX取引ではどのようなリスクを想定しておかなくてはならないかを再度チェックしておくことにしたいと思います。

■まずは23日直前の相場の買戻しに注意

日本とUKとでは8時間の時差がありますので、23日の午後4時すぎぐらいから投票ということになるのだと思いますが、その前段階、つまり22日のNYタイムまででぎりぎりの相場にポジション整理から買い戻しなどが出る可能性は注意をしておく必要がありそうです。

この場合単なる買戻しですから動きがでたと勘違いすると間違った方向についていくことになりますので十分に気をつけなくてはなりません。

ぎりぎりの世論調査で大きな差がでた場合も相場に一定以上に動きがでることが予想されますが、僅差の場合にはさすがに相場は動かないことになりそうです。

■投票が終わるまでは情報は何もでない

日本の選挙でもそうですが、投票日で投票が実際に行われている時間帯はメディアもその中身については全く語りません。

したがって投票率などは開示されてもどちらが優位という話は一切出てこないことになります。

こうした中身が出てくるのは日本時間での明け方近くなってからということが想定されます。

前4時以降ぐらい、確実には朝6時以降には出口調査の内容も開示されはじめることでしょうからここからは調査結果をめぐって相場は思惑で動き始めることになります。

FXの習性として一方向に動き出すとそれについていく投資家が存在することになりますので、構大きな動きが顕在化するのがこの時期になります。

英国の投票に絡む出口調査はかなり精度が高いとされていますのでここで方向感がでれば一気に相場も動き出すことが予想されます。

■離脱回避は買い戻しだが離脱となると動きは複雑

さて、ここからは結果の問題が大きなポイントになってきます。

離脱回避が優勢ならばポンド主体で大きな買戻しがでることになりユーロもつられて上がることが予想されますが、ドル円などに影響がどこまででるか微妙です。クロス円が上昇すればドル縁もつられて上がることが想定されますが、初期段階はドルが売られるところに引きずられることも意識しておきたいところです。

問題は離脱優勢となった場合ですが、ポンドは売られ、ユーロも売られてもっとも買われるのはユーロ圏から遠い安全通貨の円、次がスイスフランではないかという見方が強まっています。

したがってポンド円、ユーロ円などがすべて円高に動く場合にはドル円がかなり影響を受けることになる状況も想定しておきたいところです。

下落の目処ははっきりわかりませんが足元の106円程度からの下落になるとオーバーシュート気味に展開すれば1ドル100円に届く可能性もありえそうな状況です。

これは出口調査がはっきりし始めた段階で先行して動き出しますが、選挙結果が確定したところで買い戻しがでる可能性についても考えておく必要がありそうです。

しかし選挙後実際に動きがでるまでには2年以上の時間がかかるとされていますので相場が戻ればまた戻り売りのタイミングになることは間違いなく、スコットランドの住民投票のときよりはかなり深刻で複雑な動きになることが予想されます。

どちらに動きかを予想して売買してしまいますと単なる博打に近くなりますがこの出口調査にあわせて相場についていくことができれば一定の利益にありつける可能性は高まりそうです。

ただいずれにしてもこれまでに殆どの投資家が経験したことのない選挙だけにまったく想定外のことで相場が振らされることもありえますので、とにかく大きなポジションはもたないといった工夫が必要になりそうで、相場の流れを確認してからでも取引をスタートさせても遅くはなさそうな雰囲気になってきています。

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