FXコラム

14,15日の両日開催される米国FOMC

2016/08/10

14,15日の両日開催される米国FOMCのほうは、大方の市場予測が6月利上げ延期ということでかなりのコンセンサスを得ているようですが、その直後の16日に開催される日銀の政策決定会合では依然として追加緩和を期待する市場の声が高い状況となっています。

個人的にはここで緩和期待をするのには無理があると思うのですが、証券市場を中心にして一段株上げのためになんらかの緩和を期待する向きが多くなっているのはどうやら事実のようです。

国内株式市場では、参議院選挙のためにあらゆる政策対応がでて株価がもっと上昇することを期待していただけに、現状の停滞感はかなり期待はずれなのだろうと思いますが、果たして日銀がそれに応えてくれるのかどうかが大きな問題になりそうです。

■消費者物価は依然下落

5月末に発表された日本の消費者物価指数4月分は確かに2ヶ月マイナスとなっており、依然物価に下方リスクがあることは事実です。

一部の日銀審議委員からも懸念の声は上がっていますが、その一方でGDPの1-3月改定値は1.9%増と上昇に転じており株価も1万6500円台を維持しているわけですから、果たしてこのタイミングで日銀が数少ないカードとなる追加緩和を本当に繰り出してくるのかどうかが
注目されるところです。

■消費増税延期で黒田日銀が緩和する理由なし

6月1日安倍首相は正式に消費増税の延期を決めましたが、これは財務省とその尖兵として日銀に送り込まれてきた黒田総裁にとっては決して好ましい状況ではなく、しかも大型財政出動も秋口に後ずれする状況となっていますから、今国債の買いいれ枠を慌てて増額したり、ETFの買い付け金額を増やす必要が本当にあるのかという疑問が残るところです。

本来ならば4月に追加緩和を実施していたほ効果があったはずですが、延期が決まったこの時期にあえて残り少ないカードを切ってくるとは到底思えないのが実情です。

2014年10月末に黒田バズーカ2を実施したあとに増税延期が決まったときも対外的には冷静に振舞っていた黒田総裁ですが日銀内では烈火のごとく怒りまくったという話も漏れ伝わってきます。

それを考えれば消費増税も予定通りに実施去らないこの時期、しかも米国FRBの利上げの可能性もないときにあえて追加緩和をすると予想するのにはかなり無理がありそうです。

■特定政党の選挙に加担するのか?

そもそも日銀は中央銀行ですから今の政権の参議院選挙に協力する必要はないわけで、もちろん政権からは緩和に対する強い要望がでることは確かですが、果たしてそこまで黒田総裁が今の政権に協力するのかどうかも注目されるところです。

■海外市場は英国の国民投票が最大焦点

日本にいますといまひとつ感じがわからないところもありますが、海外勢は明らかに英国のEU離脱を賭けた国民投票の結果に注目されており、株も為替も市場への投資自体が大きく減少するほどの状態になってきています。

当初はEU残留ということに収まると思われていたこの投票劇ですが、多くのヘッジファンドも独自に出口調査の実施を予定するなど、必ずしも残留に落ち着くかどうかは判らない状態となっています。

日銀にとってもこの投票を前にして先に政策を打ち出してしまうことはかなりのリスクになるはずで、通常ならば絶対に先だししないはずです。

■前回のような失望売りはない?

4月の日銀政策決定会合はブルームバーグの観測報道から妙に期待が高まり株も為替も買いあがることとなったため、その分が大きく増幅されて失望売りにつながってしまいましたが、さすがに今回はそうした期待の買い上げは起こらないものと思われ、仮に現状据え置きとなっても一定の売りがでることはあっても前回のように大きく売られることはないのではないかと思われます。

為替相場としてはむしろその後の23日の方に注意が必要です。

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