FXコラム

大方の予想通り為替には何の影響もなかったサミット~焦点は消費増税見送り時期に

2016/08/10

26日から伊勢志摩で開催されたG7サミットは大方の予想通り特別サプライズのでるような声明もなく、無難に終了となりました。

むしろ広島を訪れたオバマのレイムダックショーのほうが社会的には注目を浴びることとなってしまいました。

また安倍首相が世界経済はリーマンショックの前と似ていると発言したことも物議をかもすこととなり、消費増税再延期のためのこじつけと言う厳しい評価を得ることとなりました。

さらにアベノミクスをさらに世界に展開するといった発言も意味不明で、だれかの請け売りなのかも知れませんが、ますます経済に精通していないイメージを高めることになってしまったようです。

■焦点は消費増税の再延期へ

どうやら安倍首相は消費税増税の再延期を考えているようですが、一部報道では30日にでもすぐに発表といった内容になっているものの、さらに時間をかけて検討するといった別の報道も飛び出す状況で週明けの市場にどのような影響がでるかが注目されるところです。

本邦勢は消費税増税延期を歓迎して株価は上昇するものと見られますが、海外の投機筋は増税延期をよしとしていない様子で、ある意味株は売りで参入してくることが考えられることから為替もそれに連動する可能性が高まります。

また大型の財政出動に対しても期待が高まっているものの、その規模が市場にインパクトを与えるレベルになるかどうかも大きな問題となりそうです。

■格付け会社は日本の格付け下落を検討

ただ、喜んでばかりはいられないのは増税なし、大型財政出動となれば、当然国かかかえる債務が膨らむことになるわけですから、格付け会社が日本の格付けを下落されることを検討しているとも言われ、内容次第では一気に2ノッチ下落することもありえそうでこうした状況が現実のものになると金融株が売られることになりますので回りまわって日経平均が下落することも想定しておく必要がでてきてしまいます。

■日銀は消費増税延期でも緩和をするのか

もうひとつ注目されるのは日銀の動きです。

黒田日銀総裁は財務省の強い意向を受けて増税を実施するために緩和を行っているとも言われていますが、果たして増税再延期という状況ですんなり金融緩和に応じることになるのかどうかも注目されるところとなります。

恐らく6月15日の米国FOMCで利上げが断行されることになるとすれば株価の下落対策として米国政府から日銀にも協力要請がでて有無を言わさず緩和となるのかも知れませんが、株価が足もとの状況のように1万7000円台目前というレベルで緩和をするかどうかは微妙であり、このあたりの動きも6月半ばにかけて非常に関心が集まることとなります。

■増税延期決定が遅れればそれなりの失望売りも

さらに問題となるのはこの増税延期がいつ打ち出されるかということです。

すんなり週明けにこれが発表されれば好感されてそのまま相場に反映されることになると思われますが、妙に時間がかかることになれば、それだけで催促相場になったり失望売りが出る可能性にも注意が必要となってきます。

確かに景気がよくない状況で増税を見送れば生活は楽になりますが、これだけでは景気は良くなるわけではなく、長期的な視点で見た場合株も為替も大きく上伸するネタでないことは確かです。

一時的な上昇はあってもその先はまた不透明感が残りますし、なによりデフレをまだ脱却できていないのではないかという大きな疑問が市場に残ることもまた間違いありません。

この6月相場のメインテーマはFOMCの利上げや23日のUKのEU離脱をかけた国民投票の結果のほうがはるかに大きな問題となってきていますので、消費税の延期問題はごく当面の為替課題と捉えておく必要がありそうです。

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