FXコラム

予想以上の1~3GDP速報で消費税延期はどうなる?6月の日銀緩和は?

2016/08/10

内閣府が5月18日に発表した2016年1~3月期の国内GDP速報値は、市場の事前予測より好転し、前期比0.4%の増加で、2四半期ぶりにプラスに転じることとなりました。

この成長のペースが1年間続くと仮定した年率換算では1.7%増ということで、リセッション入りもあるのではといった悲観的な見方よりは多少上向いた状況です。

GDPの約6割を占める個人消費は前期比0.5%増で、2四半期ぶりにプラスとなっています。

また企業の設備投資は1.4%減で投資意欲は減退していることが見受けられます。

輸出は0.6%増で、円高の影響を受けるのはこれからという状況です。

数字自体はほぼマイナス成長に近いものといえますが、それでも直接的にマイナスにはならなかったことから、これを受けての安倍政権の消費増税延期の大義名分がなくなってしまったことも事実で、それでも選挙対策でむりやり延期に持ち込むことになるのかどうかが大きく注目されることとなってきています。

前回の消費増税見送りでも

■日銀の対応にも大きな関心

4月28日の日銀の政策決定会合におけるゼロ回答については首相官邸も相当不満が募っているようで、そもそも会合前にも相当なプレッシャーをかけた挙句の決定ですから政権と日銀とが一枚岩ではないことは明白になってきています。

特に黒田総裁は消費税上げを前提にして行った2014年10月末の黒田バズーカ2後にまんまと増税延期で梯子を外されているだけに、今回も金融緩和だけ先出しさせられて増税再延期には絶対に応じない可能性が高くなってきています。

政権も日銀も株上げ、為替円安という目標は共通に見えますが、実態としては政権は選挙に勝って憲法改正することが最大の目標であり、財務省と黒田総裁は消費増税の実現が最大目標ですから実は同じにみえてかなり状況は異なるものになっていることが判ります。

■日銀が特定政党の選挙対策に寄与するのかどうかも問題

また、政権と日銀が連携して経済対策を打つといえば聞こえがいいですが、実態は単なる選挙対策にすぎないわけでこの時期に日銀が特定政党の選挙に寄与するような政策を登場させるのかどうかにも関心が集まるところです。

6月は23日にイギリスのEU離脱をかけた国民投票もありますから、万が一イギリスのEU離脱が決定するようなことがあれば当然大きく円高が示現することもあり、いまここですべての金融政策を出し尽くしていいのかどうかということについても日銀内では議論のわかれるところとなるのではないでしょうか。

■海外の投機筋は参院選での材料出つくしを待っている

海外の投機筋は参議院選挙対策でなんらかの大掛かりな政策対応が登場することを期待している状況で、逆に材料出つくしを狙って戻り売りをしかける気配も強くなってきています。

伊勢志摩サミット後と思われる政策対応のそろい踏みがたいした内容でなければ、参院選を待たずに株も為替も売り込まれる可能性があり、ここからの相場はなかなか目が離せない状況になりそうです。

そもそも日銀の金融緩和自体があまり市場に大きな影響を与えられなくなってきていることも
事実であり、金融緩和イコール株上げ、円安になるとは限らなくなってきていることも気がかりです。

やはり今回の選挙対策を市場が評価して大きく相場が跳ねる機会があれば、絶好の戻り売りの
場として機能させることを検討すべき時期になってきているのではないでしょうか。

6月から7月にかけての相場は想像以上にむずかしい局面にさしかかってきていますのでチャートなどでしっかり裏をとりながら確実にエントリーポイントを見極めていくようにしていきたいところです。

迂闊なレベル感での売買だけは避けることが重要となります。

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