FXコラム

方向感のなくなったドル円相場~ここからは一旦長期チャートに立ち返って考える

2016/08/09

ゴールデンウイークに大きく下げたドル円は米国の雇用統計を受けてもはっきりしない動きに終始しており、次なる材料探しが大きなテーマになりつつあります。

短期投機筋の売りと防戦でここから下げさせたくない本邦金融当局の戦いとなることは昨日のメールでもお知らせしましたが、こうしたときには一度原点に立ち返って長期のテクニカルチャートから見直してみることがお勧めとなります。

丁寧に月足から日足へとチェックをしていくと必ず見えてくるものがあるものです。

今回はそんな視点でチャートを確認していみることにしました。

それでは具体的にドル円で確認をしていくことにします。

■月足では20ヶ月移動平均選を大きく下回るドル円

投機筋も注目する月足ベースの20ヶ月移動平均線からは依然として大きく下回る形で相場は展開しており下落トレンドがもとに戻る気配はまったくといってないのが実情です。

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もはや120円を切るレベルが20ヶ月の移動平均線ですからこれを超えない限りは上昇トレンドに乗ったとはいえないのが実情です。このチャートでは表示されていませんが200ヶ月移動平均が105.80円あたりにありますので、こちらは一応のサポートラインとして機能しているようです。

■週足でみても厳しい状況

さて週足で見た場合60週の移動平均線も120円を切るあたりに位置していますからこちらもまったく状況は変わっていないことがわかります。

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また赤い線が200週移動平均線となりますが、これがちょうど105円21銭近辺にありゴールデンウイークの下げが一旦はサポートラインに近いところにあったことを示唆しています。

■日足の200日移動平均

さらに日足の200日移動平均で見てみますと単純移動平均ではありますが118円ぐらいを通過している状況ですから、流れが変わるためにはすくなくとも118円程度まで戻すことが必須条件となってきています。

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こう見てきますと、とてもではないですが、ドル円が上伸する可能性というのは非常に限られておりますが、一旦は105円台まで落ちたことでサポートを得られているようい見えます。

ただ上方向への上伸は相当限られてきますので、相当いい条件が揃ってもどっても110円程度まで動くのが精一杯という感じに見えます。

ゴールデンウイークの下落からはまだ108円にも到達していない状況ですから見かけ以上に上値は重くなるとみておいたほうがよさそうです。

5月は株価も重く、なかなか伸びない状況ですから、伊勢志摩サミットで新しいネタがでないかぎり上を狙うことはほとんど考えられない状況です。

今できることがあるとすれば、とにかく戻りを辛抱強くまって売りをさしていくことでしょう。

やはり日銀の政策決定会合の結果無闇に相場を下げさせてしまったことは大きな痛手となっていることは間違いなく、為替のみならず株価にも大きな重石を与えてしまった感が否めません。

今年のドル円の高値からは16円も下げていますから、ここから下への動きもそう大きくなるとは考えられませんが、引き続き目線は下方向が中心になってきてしまいそうです。

■例年6月は多少株価が戻す時期

5月はこのまま沈み込んでも6月に向けてまた株価が中心となって戻りを試し、7月選挙後に完全に材料出つくしからさらに下値を探りに行くという神経質な展開が予想されるところです。

番狂わせは伊勢志摩サミットで、首相がゴールデンウイークに外遊して事前調整をした割には先進主要国はまったく財政出動に同調する気配が見られておらず、日本だけが実験的に余分な財政出動を決めてしまう可能性が指摘されはじめています。

この場合株価は一定の反応をする可能性もありますが、果たしてドル円を持ち上げるドライバーとして機能するかどうかが注目されるところです。

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